ギターの名手デュオによるアルバム「SONIDO JUNTO」(一つの響き)です。副題に「improvisaciones sobre
chamamé」(チャマメのリズムでの即興)とあります。Chamaméというのはアルゼンチン北東部コリエンテス州、ウルグアイ国境近くの町Yapeyúを中心に1930年代初頭から栄えた3拍子系のプラタ流域を代表するフォルクローレの一種。ギター、バイオリン、アコーデオンが基本の編成で、比較的緩やかなリズムでアコーデオンの響きが穏やかな雰囲気を醸し出す…というイメージですが、まさにギター二本でなんとも寛いだ雰囲気の中、フローレスとメンデスが顔を見合わせながら音を紡いでいる様子が見えるかのようです。メジャー/マイナー調、緩急交えて、様々なチャマメのリズムが楽しめます。こういう演奏が出来るようになりたい!
余談ですが、我々のユニットBalladsの2枚目のアルバム「Voice」に「One Note 茶豆」という曲があります。茶豆とchamaméを掛けてみました。我々の演奏はチャマメにしてはちょっと速いのですが、あの鄙びた雰囲気、気が置けない仲間とのくつろぎの時間に口ずさむ感じを表していて、ミカコさんの詞もお茶目で素敵にマッチしてます。