Manolo Juárez Y Su Trio「De Aqui En Mas」(1975年、2014年復刻)

1937年生まれの超ベテランピアニスト・作曲家のマノロ・フアレスの1975年に発売された彼のトリオ(フアレス+トリオ編成)による3枚目の作品だそうです。ピアノ、ギター(Oscar Taberniso)、ボンボ(“Chango” Farías Goméz)、そしてケーナ(Juan Dalera)の編成です。CDの帯には、「アルゼンチン・フォルクローレとジャズとクラシックの融合に成功した…」とありますが、個人的にはクラシックな響きはよくわかりませんが、即興演奏が充分に活かされたフォルクローレという印象を持ちました。とても40年近く前に録音されたとは思えない、コンテンポラリー・フォルクローレの芳醇な香りが詰まっています。解説に由ると、ボンボのチャンゴは、伝統的なフォルクローレではなく、クロスオーバ的な要素を取り入れたフォルクローレ歌手なんだそうです。びっくりですね。チャンゴの歌を聴いたことがありませんが、ボンボはホントに素晴らしく、フォルクローレの躍動感というのか生命力のようなものが伝わってきます。そのボンボに導き出されるようにギターがリズムを繰り出し、自由自在にピアノが煌めき、ケーナが感情を揺すぶる。極上のアンサンブルです。発売当時は勿論LPなので当然A面、B面がある訳ですが、それをふまえてアルバムを聴くと分かり易い。A面ではボンボが先行するもピアノがサウンドを支配していて、A面のラスト、La locaで一つのクライマックスに達する感がある。B面はギターの叙情的な響きで始まる。印象的なのはB面中程のギターのタベルニソのオリジナル曲「La navidad de Martin」だ。ケーナがメロディーを取りフォルクローレ色が強いが、曲はどこなくポップな香りが漂う。自然と口ずさみたくなる素敵なメロディーだ。次第にピアノ、ボンボが感情をあおって高揚していく。このアルバムの頂点だろう。

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